ブログを書き始めてから、自分の文章力の低さを痛感しています。
思っていることを言葉にするのはとても難しく、自分ではきちんと言葉にしたつもりでも、相手に伝わっているかどうかあまり自信が持てません。
今日は「日本語って難しい」というようなお話。
たとえばこのようなことがあったとします。(先にことわっておきますが、フィクションですのですべて仮名です。)
ケース1:
大宮西中学校の2年生、双子のタツヤくんとカズヤくんが、英語のテストを幼馴染のミナミちゃんに見せています。
タツヤくんは14点、カズヤくんも14点でした。さすがは双子、と妙なところで感心してしまいます。
タツヤくんは英語が苦手だということを知っていたミナミちゃんですが、カズヤくんまで英語が苦手だというのは初めて知りました。
ミナミちゃんは「カズヤくんは英語が得意ではないのか。まるでタツヤくんのようだな」と思いました。
そこで日記にこう書きました。
「カズヤくんは、タツヤくんのように英語が得意ではない」
ケース2:
馬宮中学校に通うアミちゃんとユミちゃんは、とても仲良しの親友。ところがテストの点数はだいぶ違います。英語のテストでアミちゃんは95点、ユミちゃんは22点でした。
これを見た同じクラスのタミオくんは、アミちゃんは英語が得意なのに、ユミちゃんは「アミちゃんのように英語が得意」ではないんだなと思い、SNSにこう書き込みました。
「ユミちゃんは、アミちゃんのように英語が得意ではない」
ケース3:
佐知川の個別指導塾、さいとう学習教室に通う兄妹ジュンとホタル。二人とも成績優秀で英語は得意です。特に兄のジュンは、将来は孤島のドクターになって人々の役に立ちたいと、一生懸命勉強しています。
前回のテストでもジュンは100点。ホタルも健闘しましたが89点で、ジュンには及びませんでした。
父親のゴローさんは、ホタルもがんばったけどまだまだジュンほどではないなぁ、英語が得意ではあるけれど、「ジュンのように英語が得意」とまでは言えないなぁと考えて、塾長にメールをくれました。
「ホタルは、ジュンのように英語が得意ではない」
以上3つのケースは、それぞれ違うことを言っているにもかかわらず、すべて同じ形の文章で終わっています。
「Aは、Bのように○○ではない」という文章です。
3つのケースが1つの同じ形の文章になってしまうということは、逆に言えば1つの形の文章が3つの意味を持つということです。
この「Aは、Bのように○○ではない」という文章は
1、「Aは、Bと同様○○ではない」
2、「Aは、Bと違って○○ではない」
3、「Aは、B程には○○ではない」
というように3通りの読み方ができてしまうのです。
これでは自分が本当に意図するところが伝わらなくなってしまいます。
常に読む人の立場に立って、分かりやすい文章を書くように心がけたいものですね。
たったこれだけのことを伝えるのに、こんなに長い文章を書くような人間にはならないでください。